エンジニアが明かすF1の世界 ハースF1チーム 小松礼雄 著 を読んだ感想
こんにちは、自宅警備員(エア社員)(@keep_flat_out)です。
かなり前にツイートで報告致しました、「エンジニアが明かすF1の世界 ハースF1チーム 小松礼雄 著」を読んだ感想を書いていきます。
非常に勉強になる1冊でした!
— 自宅警備員(エア社員) (@keep_flat_out) May 24, 2019
特にF1歴が浅い私にとって分かりやすい解説で、あっという間に読破しました!
特にFPの使い方とその時に使うタイヤは「そういう理由だったのか!」と理解が深まりました!
それにしても小松さんってスチキな方ですねー!
鈴鹿で見かけた時も素敵でした! #f1 #f1jp #HaasF1 pic.twitter.com/OradgS8fgk
5月24日に読み終わったので3ヶ月近く時間が経っていますが、今でもたまに読んでいます。 これからF1を観始める、興味が出てきたからもう少し知りたい、という方には非常に勉強になる一冊です。 「ネタバレ」は極力しないように、本の内容を少〜しだけ書いていきます。
なぜ「エンジニアが明かすF1の世界 ハースF1チーム 小松礼雄 著」を買ったのか?
私は2016年からF1を観始めて、少しづつですがドライバー、チーム、チーム関係者の方々を知るようになりました。 F1はDAZNで視聴しているのですが、最初に小松さんのお名前を聞いたのはDAZNだったかと記憶しています。 そこから私の中で小松さんは「F1界一番偉い日本人」という位置づけになっています。
今年の4月くらいにたまたまツイッターで、小松さんが本を出版すると目にし、「これは読まなければ」という使命感のような物がありました。 何より、「F1界一番偉い日本人」である小松さんがどういう人なのか、そして私が全く知らないエンジニア職についての興味があったので購入に至りました。
小松礼雄さんの経歴
- 中学生時代にF1に惹かれ、高校生時代にイギリスへ。
- 語学学校を経て、自動車工学部で勉強。
- 大学で博士課程に進み、車の挙動についての研究をし、極める。
- 2003年 BARホンダ
- 2006年 ルノー F1チーム タイヤエンジニア
- 2007年 ルノー F1チーム パフォーマンスエンジニア
- 2011年 ルノー F1チーム レースエンジニア
- 2015年 ルノー F1チーム チーフレースエンジニア
- 2016年 ハース F1チーム チーフレースエンジニア
高校生の頃から車に関わっておられ、今では当時憧れていたF1の世界で凄い立場の方になっておられます。 本書では学生時代、BARホンダ、ルノー時代の昔話も書かれていて面白いチャプターです。
小松さんがしている「チーフレースエンジニア」とは?
簡単に説明すると、チームに2台あるマシンのエンジニアリング、全ての責任者です。
エンジニアリングと一言で言っても、
- パフォーマンス
- コントロール
- エアロ
- タイヤ
- ストラテジー
等、これらを総括しているのが小松さんです!!! カッコ良すぎるけど、物凄いプレッシャーでは。。。と心配になってきます(^_^;)
本書にはどんな内容が書いてあるのか?
セッティング
本書のタイトルの通り、「エンジニアが明かすF1の世界」という事で、「セッティング」について分かりやすく説明されている本です。
- セッティングとは何か?
- なぜセッティングが必要なのか?
- どのようなセッティングがあるのか?
等、セッティングの幅の「広さ、深さ」について説明されています。
きっと読んだ後に、
- 「F1にはこんな細かいセッティングが出来るのか!」
- 「このセッティングをこうすればこういう挙動になるのか!」
- 「こんなところにセッティングがあるのか!」
という印象を持たれると思います。
レースウィークの過ごし方
- フリープラクティス1日目の動き
- 予選での動き
- 決勝での動き
が記されています。 またそれぞれのセッションでピットでは「何をしているのか」が細かく説明されています。 普段F1中継はコース上のマシンを映していますが、「ピットではこういう作業をしているんだ」等、通常では見えない、分からない事を説明されている部分は非常に興味深い部分です。
印象的な部分
特に勉強になったのが、「フリープラクティスの使い方」と「13セットあるタイヤの使い方」は、物凄く勉強になりました。
これから何度も読んで「セッティング」についても勉強していきたいです。
この「セッティング」についてですが、小松さんは
「セッティングとは最良の妥協点を探る事」
と仰っています。 ある1つのセッティングを変えると、いろんな箇所に影響が及ぶため、それらを総合的に見て、妥協点を探るという意味です。
この「最良の妥協点を探る」作業には「時間」という制限があります。 各チームはこの時間内の中でドライバーが求めるマシンをセットアップしないといけないのですね。
まとめ「エンジニアが明かすF1の世界」
私みたいなF1観戦歴が浅い人に対して、「エンジニア目線」で丁寧に説明されている印象です。 恐らく「ドライバー目線」「チーム側目線」等、様々な「目線」で「F1」を解釈する事が出来ると思います。 私は文系で、PU、エアロ、マシン、タイヤ、データ解析等についての知識が皆無に等しいですが、そういった話も盛り込まれています。
今までフリープラクティスを観ていて分かることは「どのチームが新しいエアロを持ってきた」等の外見上で分かるものに限られていました。
本書を読んで変わったのは、「フリープラクティスで何をしているのか」が何とな〜く分かってきた事で、フリープラクティスを観ることが楽しくなりました。
非常に勉強になる一冊です。
ご興味のある方は是非一度読んで頂きたいです。
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最後まで読んで下さり、ありがとうございましたm(_ _)m